研究実績の概要 |
本研究では、(A)研究活動の把握(Institutional Research, IR)として、日本地球惑星科学連合(Japan Geoscience Union, JpGU)を対象として、研究者個人や研究者コミュニティーが抱く「知の創造」に対する認識と研究活動の実態を明らかにすること、(B)米国地球物理学連合(American Geophysical Union, AGU)や欧州地球科学連合(European Geophysical Union, EGU)を通じて、海外研究者コミュニティーやステイクホルダーの「知の創造」に対する認識と研究活動の実態を明らかにすること、(C)それらに基づいたセッションをJpGUで開催し、社会との対話と研究者コミュニティーでの議論を始めることを通じて、研究者コミュニティーが、自ら研究活動を評価し、それに基づく社会への説明責任を果たす文化の創造を行った。併せて、JpGU会員やAGU会員に、「知の創造の価値とは何か」に関するアンケートを実施し、それぞれの研究者コミュニティーの認識について、共通点や差違について明らかにした。特に、地球科学に関するJpGU、AGU、EGUを含む国際学会が共同宣言した「社会への還元」については、JpGUよりもAGUが、特に若手研究者で意識が高いといった差が見られた。JpGU会長やAGU会長、副会長等も参加した形で、JpGUおよびAGUにおいてユニオンセッションを計4回実施し、地球科学者コミュニティーに「知の創造の価値とは何か」に問うものとなった。この結果の概略を日本地球惑星科学連合ニュースレター誌(JGL)の2021年2月に公表し、また、同年6月に研究調査評価に関する国際学会10th DSIRでも査読付き論文・発表の形で公表した。
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