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2020 年度 実施状況報告書

高等教育「後背地」理論モデル構築への挑戦的研究:オルタナティブな理論を目指して

研究課題

研究課題/領域番号 19K21742
研究機関筑波大学

研究代表者

稲永 由紀  筑波大学, 大学研究センター, 講師 (80315027)

研究分担者 吉本 圭一  滋慶医療科学大学院大学, 医療管理学研究科, 教授 (30249924)
猪股 歳之  東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 准教授 (60436178)
伊藤 一統  宇部フロンティア大学短期大学部, その他部局等, 教授 (20300452)
伊藤 友子  熊本学園大学, 外国語学部, 教授 (30231153)
研究期間 (年度) 2019-06-28 – 2022-03-31
キーワード高等教育 / 地域 / 影響評価 / 後背地 / 学問中心地
研究実績の概要

研究の目的は、高等教育機関の地域配置および高等教育の地域社会的効用について、高等教育(あるいは高等教育機関)の地理的影響範囲をベースにした高等教育「後背地」理論モデルの確立を目指すとともに、現在の高等教育領域の研究知の偏在を問い直すオルタナティブな高等教育研究領域を切り開くことにある。そのための研究実施計画として、①高等教育と所在地域社会との関係を検証するためのデータベース構築およびインディケータの妥当性の検討、②特定の「高等教育過疎地」における機関ヒアリングならびに学内外関係者のフォーカスグループインタビュー、③総括、の3つのパートを置き、研究を進めている。
今年度は②特定の「高等教育過疎地」における機関ヒアリングならびに学内外関係者のフォーカスグループインタビューを中心に活動計画を組んでいたが、年度当初からCOVID-19感染拡大の影響を強く受け、②のほとんどの活動計画の中止を余儀なくした。加えて、研究メンバー自体も勤務校での対応などに時間を大幅に割かれることになり、①の検討(前年度の続き)や②の代替活動計画の検討もほぼ難しい状況に陥った。それでも年度後半からは、①の再開と②代替活動計画の立て直しに入り、COVID-19の影響が続く可能性が高い来年度の活動(特に②)に向けて、利用が日常化したオンラインで一部を実施することなどを検討しつつある。平行して、本課題自体もCOVID-19での生活変容によって変化が起きている可能性はあり、当初計画にこの時間軸を適切に組み込めないか、検討を進めている(来年度冒頭まで)。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

昨年度すでに、研究代表者の博士学位申請の関係で、実質的に半年遅れて本格的な研究活動スタートとなった。くわえて、データ分析と訪問調査の両方を予定していた今年度は、COVID-19感染拡大の影響を受け現地調査が不可能となり、また共同研究者自身も遠隔授業対応等の対応に時間を割かれることになったことから、前年度(区分(3))から更に遅れをきたすこととなった。

今後の研究の推進方策

来年度も引き続きCOVID-19による活動制限の影響を受けざるを得なくなることを想定している。そのため、本研究課題開始時に計画していた活動について、特に現地訪問調査を含む活動は、研究期間内(来年度内)に計画通り全てを遂行することが出来なくなる公算が大きくなっている。そのため、利用が日常化したオンラインでの遠隔会議システムを用いた訪問調査を含む活動の一部の代替といった調査方法の再検討と、COVID-19での生活変容による本研究課題への影響の適切な組み込みに関わる調査内容の再検討を、既に開始している。来年度は研究最終年度のため、可能な限り本研究の完遂に力を注ぐが、予期せぬ事態での研究停滞に直面したため、完遂出来なかった場合は研究期間の延長申請を検討することも考えている。

次年度使用額が生じた理由

COVID-19感染拡大の影響で、今年度の主要活動であった現地訪問による調査活動をすべて断念せざるを得なくなったため。加えて、対面での研究打合せなどの活動は実施したが、すべてオンライン会議システム(所属校での機関契約アカウントを使用)でおこない、訪問資料整理等で予定していた研究補助者の雇用も一部断念したため。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Teaching Staff in Non-University Higher Education in Japan2020

    • 著者名/発表者名
      INENAGA, Y., YOSHIMOTO, K.
    • 雑誌名

      Universities as political institutions - HEIs in the middle of academic, economic, and social pressures

      巻: 1 ページ: 213-234

    • DOI

      10.1163/9789004422582_010

    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] 教育と職業との界をつなぐ学位・資格枠組み ー職業教育とその学の未来形2020

    • 著者名/発表者名
      吉本圭一
    • 雑誌名

      職業教育学研究

      巻: 50-2 ページ: 1-18

    • 査読あり
  • [雑誌論文] オンラインによるキャリア支援の取り組み―新型コロナウィルス感染症対策を契機として―2020

    • 著者名/発表者名
      髙橋修・猪股歳之・冨田京子
    • 雑誌名

      東北大学高度教養教育・ 学生支援機構紀要

      巻: 7 ページ: 123-132

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 地方都市の企業における外国人留学生の採用と定着の課題2020

    • 著者名/発表者名
      門間由記子・猪股歳之
    • 雑誌名

      東北大学高度教養教育・学生支援機構紀要

      巻: 7 ページ: 365-374

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 実務家教員と研究者教員の境界線はどこにあるのか2021

    • 著者名/発表者名
      吉武博通・稲永由紀・佐藤浩章・川山竜二
    • 学会等名
      日本実務教育学会第1回シンポジウム
    • 招待講演
  • [学会発表] 大学における地域・職業教育的機能と教員:12大学調査から2020

    • 著者名/発表者名
      稲永由紀・伊藤一統・猪股歳之・伊藤友子・吉本圭一
    • 学会等名
      日本教育社会学会第72 回大会
  • [学会発表] 職業教育機能から見た大学教員の職務と職能形成に関する研究:12大学調査から2020

    • 著者名/発表者名
      吉本圭一・稲永由紀・伊藤一統・伊藤友子・猪股歳之・菅野国弘
    • 学会等名
      日本職業教育学会第1 回大会

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公開日: 2021-12-27  

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