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2023 年度 実施状況報告書

高等教育「後背地」理論モデル構築への挑戦的研究:オルタナティブな理論を目指して

研究課題

研究課題/領域番号 19K21742
研究機関筑波大学

研究代表者

稲永 由紀  筑波大学, 教育推進部, 講師 (80315027)

研究分担者 吉本 圭一  滋慶医療科学大学, 医療管理学研究科, 教授 (30249924)
猪股 歳之  東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 教授 (60436178)
伊藤 一統  宇部フロンティア大学短期大学部, その他部局等, 教授 (20300452)
伊藤 友子  熊本学園大学, 外国語学部, 教授 (30231153)
研究期間 (年度) 2019-06-28 – 2025-03-31
キーワード高等教育 / 地域 / 影響評価 / 後背地 / 学問中心地
研究実績の概要

本研究の目的は、高等教育機関の地域配置および高等教育の地域社会的効用について、高等教育(あるいは高等教育機関)の地理的影響範囲をベースにした高等教育「後背地」理論モデルの確立を目指すとともに、現在の高等教育領域の研究知の偏在を問い直すオルタナティブな高等教育研究領域を切り開くことにある。そのための研究実施計画として、①高等教育と所在地域社会との関係を検証するためのデータベース構築およびインディケータの妥当性の検討、②特定の「高等教育過疎地」における機関ヒアリングならびに学内外関係者のフォーカスグループインタビュー、③総括、の3つのパートを置き、研究を進めている。
今年度は研究延長期間に入ったが、①については当初予定から研究期間が長くなったため、研究期間中盤以降のデータ追加を行うと同時に、オンラインを活用しながらこの間の動きについて検討を継続した。②機関ヒアリングならびに学内外関係者へのインタビューについては、社会機能がCOVID-19前にほぼ戻ったので現地での調査実施を検討したが、候補地の一部で機関経営母体の変更等の大きな変化が生じたことなどで、現在、他の候補地での調査実施可能性についても検討しているところである。そのため、最終的に今年度は、オンラインあるいは学会等を活用して、多くの関係者から情報収集を試みるに留まったが、少しでも当初計画を達成すべく、来年度も可能となった研究期間再延長を申請するとともに、可能な範囲で②の現地調査および、①の最終取りまとめも含めた③総括を実施することにしている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

残されている現地調査について、ようやく喫緊の状況把握を伴わない調査研究への協力をお願いできる見込みが立てられる社会情勢になったが、COVID-19禍で現地調査ができなかった過年度(複数年度)の遅れの影響は現段階でも大きく、更に、調査地自体の状況も変わるなどしたため、未だ追いつく状態にまで至っていないため。共同研究者とは定期的に遠隔で打合せを実施しており、研究代表者、研究分担者ともに、それぞれの研究活動の中で収集・分析した情報のうち本科研にも関連するものについては、随時情報共有・検討を重ねている。

今後の研究の推進方策

現在、現地調査の候補地を再検討しているが、研究目的を大幅に逸しないレベルにおいて計画当初よりも少し対象条件を柔軟に考えることで、本研究課題開始時に計画していた活動について引き続き可能な限り実施する予定である。そのための研究期間再延長の申請も行い、過日承認されたところである。実施が当初計画より大幅に遅れていることから、最終的な研究成果の取りまとめは年度を超える可能性があるが、その場合でも、研究期間内に一定程度の成果が取りまとめるよう努める。

次年度使用額が生じた理由

前年度に引き続き、現地訪問による調査活動を断念せざるを得なくなったため。対面での研究打合せなどの活動は実施したが、すべてオンライン会議システム(所属校での機関契約アカウントを使用)でおこない、訪問資料整理等で予定していた研究補助者の雇用も一部断念した。次年度には、候補地の柔軟な選定による現地調査の実施など、当初計画に沿う形で可能な限り調査を実施して成果を取りまとめ、学会での成果報告を計画している。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 地域における産官学連携コンソーシアムの自立化に向けたあり方-留学生就職促進プログラムの2拠点を事例として-2024

    • 著者名/発表者名
      門間由記子, 猪股歳之
    • 雑誌名

      東北大学高度教養教育・学生支援機構紀要

      巻: 10 ページ: 165-176

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 大学生の進路選択のつまづきと効果的な支援に関する一考察2024

    • 著者名/発表者名
      長友周悟, 大塚達以, 猪股歳之
    • 雑誌名

      東北大学高度教養教育・学生支援機構紀要

      巻: 10 ページ: 29-42

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 非大学型高等教育教員の能力と経験:学術と実務の経験はどのように教育指導の力に関わるのか2023

    • 著者名/発表者名
      稲永由紀・吉本圭一
    • 雑誌名

      高等教育研究

      巻: 26 ページ: 159-177

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 第三段階教育における地域・職業的機能と教員2023

    • 著者名/発表者名
      吉本圭一・稲永由紀
    • 学会等名
      日本教育社会学会第75回大会
  • [学会発表] 課題研究「職業教育と高等教育の関係を捉え直す」へのコメント2023

    • 著者名/発表者名
      稲永由紀
    • 学会等名
      日本教育社会学会第75回大会
    • 招待講演
  • [図書] 日本の大学と地域社会との相関システムの形成:その葛藤と調整2024

    • 著者名/発表者名
      稲永由紀
    • 総ページ数
      243
    • 出版者
      東信堂
    • ISBN
      9784798918969

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公開日: 2024-12-25  

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