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2019 年度 実施状況報告書

マダガスカルにおける中等教育拡大の再検討―就学から就業への移行に着目して―

研究課題

研究課題/領域番号 19K21766
研究機関大阪大学

研究代表者

澤村 信英  大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (30294599)

研究分担者 白川 千尋  大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (60319994)
杉田 映理  大阪大学, 人間科学研究科, 准教授 (20511322)
研究期間 (年度) 2019-06-28 – 2022-03-31
キーワード教育社会学 / 国際開発学 / アフリカ地域研究 / マダガスカル
研究実績の概要

年度当初より開始した先行研究の批判的検討および研究方法の具体化などを踏まえ、現地調査を2020年2月15日から3月12日まで行った。今次調査の目的は、マダガスカル農村部における中等学校生徒の仕事へのアスピレーション(願望)とその背景を明らかにすることである。このような目的を設定した理由は、その願望が就学から修業への移行に影響を与える重要な要素の一つであり、その意味付けを多角的に理解するためである。調査地はイタシ県の5つのリセ(後期中等学校)とし、生徒37名(男19、女18)を対象に、主に半構造化インタビューを行った。
暫定的に明らかになった事項は、次のとおりである。(1)起業家(entreprenuer)のイメージは生徒により異なるが、ビジネスを始めること自体で何かを達成したとは理解していない。不安定な収入を想起させるが、それは日常的なことであり、問題とは捉えられていない。(2)起業家に対する願望は、優秀な生徒の間で高い。その背景には、教育を受けていない若者に仕事の機会を提供し、社会的な課題を解決する役割を担いたいとする考えがある。(3)技術学校の生徒は、特定の技能を身に付け、それをもとに仕事をするというよりは、農村部でのリソースを活用して、その技能に関わる分野において起業し、経営することを考えている。(4)民間や公的部門で仕事がないため起業することを考える生徒もいるが、より多くの生徒は生活のためではなく自由を得るため起業家になりたいと考えている。起業するために必要になる資金を得るため企業や公務員にまずなるという生徒もいる、

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

新型コロナウイルス感染拡大による危惧はあったが、2020年2月下旬から3月中旬にかけて予定していたフィールド調査をほとんど行うことができた。

今後の研究の推進方策

感染拡大が収束し、海外渡航(マダガスカルでの継続調査および国際学会での成果発表)できる否かが最大の懸案である。2021年2~3月になっても渡航ができないとなると、国内作業だけでは限界もあり、厳しい状況になることが予想される。

次年度使用額が生じた理由

当初予定していた車両等借上費と資料購入費が不要となった。令和2年度の現地調査時に使用を計画している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] School to work in the rural area of Madagascar: upper secondary school children's aspiration in perspective of the new education policy2019

    • 著者名/発表者名
      Fanantenana Rianasoa Andriariniaina, Nobuhide Sawamura
    • 学会等名
      国際開発学会第20回春季大会
  • [学会発表] Preparing school to work transition in malagasy low-income areas: between personal aspirations and household initiatives2019

    • 著者名/発表者名
      Fanantenana Rianasoa Andriariniaina
    • 学会等名
      国際開発学会/人間の安全保障学会2019共催大会

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公開日: 2021-01-27  

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