多くの人々が、現代の教育問題について、誤った認識を持っているのではないか。これまでの教育社会学の研究は、その誤認を正すことをアイデンティティの一つとしてきた。そして、誤認によって、特定の人々に対する負のイメージが流布したり、合理性に欠ける施策が進められたりする可能性が指摘されている。しかし、実際に教育問題を誤認している人は世の中にどれくらいおり、どのような人が誤認をしやすく、誤認が何によって生じているのか、という議論の前提となるべきことについては、これまで十分に追究されてこなかった。本研究はこの点を明らかにした。
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