研究課題/領域番号 |
19K21789
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分9:教育学およびその関連分野
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
根ケ山 光一 早稲田大学, 人間科学学術院, 名誉教授 (00112003)
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研究分担者 |
外山 紀子 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (80328038)
石島 このみ 白梅学園大学, 子ども学部, 講師 (70735117)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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キーワード | 保育園入園 / 環境移行 / 乳児 / 位置移動 / モノ / 保育士 / 身体接触 / 抱き |
研究成果の概要 |
保育園への入園は子どもにとって生まれて初めて家庭から離れてアロマザーのもとに長時間身を置く体験である。本研究はその初発事態を離島(沖縄県宮古郡多良間村)と都市部(東京都及び埼玉県)で比較しようとするものであったが、コロナ禍のためやむなく都市部に集中して研究を行った。その結果、入園が子どもにとってストレスフルな体験であること、それを緩和するうえで保育士の身体接触特に抱きが重要な役割を果たすこと、さらにモノの存在も大きな意味を持っており、保育士が身体接触とともにモノへの接触を促し、それが子どもの移動行動や自発性の発達とあいまって環境移行を支えていることがわかった。
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自由記述の分野 |
発達行動学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、新規入園という場面に焦点化し、家庭からの環境移行における子どもの適応能力を明らかにすることができた。特に保育士の果たす役割ならびに子どもにとってポータブルな私的モノ環境、いいかえると「お守り」としての玩具の役割に光をあてることができ、家庭での親による保護から保育園での保育士によるアロマザリングへの環境移行におけるヒトとモノの複合システムが果たす役割について新たな観点を生み出すことができた。このことは発達心理学的に貴重な知見であるだけでなく、保育実践にも重要な示唆を与えるものである。
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