研究課題/領域番号 |
19K21792
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研究機関 | 東京医療保健大学 |
研究代表者 |
久保 恭子 (木村恭子) 東京医療保健大学, 看護学部, 教授 (10320798)
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研究分担者 |
坂口 由紀子 大東文化大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (00438855)
倉持 清美 東京学芸大学, 教育学研究科, 教授 (30313282)
鮎澤 衛 日本大学, 医学部, 准教授 (40287610)
岸田 泰子 共立女子大学, 看護学部, 教授 (60294237)
高木 晴良 東京医療保健大学, 看護学部, 准教授 (90187930)
宍戸 路佳 東京医療保健大学, 看護学部, 講師 (90505554)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2023-03-31
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キーワード | 保育・教育施設 / 心疾患児 / 健康管理 / 心事故 / 予防プログラム |
研究実績の概要 |
2点ある。1点目は、遠隔システムを使って保育士に心事故予防と救急法のプログラムを実施した。ユーチューブ等既存の映像も参考にしつつ、ライブで実施すること、心事故につながるような子どものサインの発見の仕方を盛り込んた。PCの画面を切り替える専属者を設置し、救急法の全体の動きから手元の動きまでタイムリーに画面に映すことができた。また、質疑応答はその都度確認し、事例も説明しながら講義をリアリティーはあるが、恐怖を感じないものとした。実施後のアンケートでも対面での実施と変わりがないと感じたと回答を得た。勤務している保育士は1度は救急法の学習をしている。このため、オンラインによる心事故予防についてと救急法の学習は新たな知識を得て、手軽に救急法の復習ができる、対面講習による感染症罹患のリスクがないなどの利点がある。一方で、オンライン講習の実施にあたり、受講者へ簡易マネキン人形の配送や返送などの手間がかかること、AEDの実物に触れないこと、救急法の実施にあたり重要な点である、そこに居合わせた人たちの連携、チームワークの取り方、声かけ、役割分担などがオンラインでは十分に実施できないことが課題である。講習の冒頭に保育士として、子どもたちの有事の際、救急法を実施することで、子どもの命が救えるのだという使命感を高めるようなDVDを皆で視聴した。このことは心肺蘇生法を繰り返し義務として講習を受けるという受け身の姿勢から、何かあった時に自分がすべき行動ができるための学習というように参加者の意識を変えることができた。 2点目は訪問保育士らの救急法の学習状況についてアンケート調査を行い、施設勤務保育士よりも学習意欲は高いが、心肺蘇生法を学ぶ場所・時間がなく、参加費の負担が大きいという問題があることがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
オンラインを使った新たな手法で心事故予防と救急法のプログラムが実施できた。このプログラムを改良し、効果的なプログラムの開発につなげていく。また、関連する学会に発表・論文の掲載ができ、知見を示すことができた。
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今後の研究の推進方策 |
予防プログラムをさらに改良して実施、評価する。 具体的にはマネキン人形やレンタル機材の送付など、流通している物品を確認し経済的・人的な負担を軽くできるように配慮すること、前回のプログラム実施では3時間コースであったが、短縮できないか、内容を精選していく。 前回は画面の切り替えにより、全体→手元へ移行していたが、あらかじめ動画をとって実施前に参加者とともに動画を見ながらポイントを説明、実際に実施している場面を画面で写す、参加者に実施している場面を確認するなどの工夫を加えていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、予防プログラムの実施・評価ができなかったため、1年間、研究期間を延長した。令和4年は実施内容の記録をするための機械や内容を分析するためのソフトの購入、研究成果の発表、見直したプログラムの実施と評価を行っていく。
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