研究課題/領域番号 |
19K21800
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研究機関 | 大阪保健医療大学 |
研究代表者 |
藪中 良彦 大阪保健医療大学, 大阪保健医療大学 保健医療学部, 教授 (60536803)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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キーワード | 発達性協調運動障害評価 / 教育・保育・福祉関係者 / 日常生活介入 / 評価と介入方法の開発と普及 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,医学的教育を受けていない教育・保育・福祉関係者が使用できる協調運動障害のある子ども達の評価表を作成し,その評価を基にした日常生活の中で実施できる有効なアプローチを開発して普及させることである. 2019年度は,特別支援学校において研修会を開催して研究協力関係の構築を行うと共に,放課後児童デイサービス事業者との研究協力体制の中で介入方法の開発を行った.具体的には,京都府立南山城支援学校自立活動研修会において,「発達性協調運動障害の評価と介入方法」について2時間30分の講演を行った.参加者は近隣の学校教員75名であった.参加した一部の教員が評価表を使用して評価と介入を実施している.2020年度はそれらの教員より評価方法と介入方法についてフィードバックを受け,評価法と介入の開発を進める予定である.また,放課後児童デイサービス事業者「わくわくエジソン」と連携し,スタッフへ評価方法の指導を行うと共に,個別および集団での介入方法の開発を行っている.具体的な介入方法の開発が進んでおり,2020年度はホームページを立ち上げて,評価方法と具体的な介入方法を広報すると共に,ホームページ内で発達性協調運動障害の評価と介入方法についての研修会開催を希望する施設や団体を募集し,全国5カ所以上で研修会を開催する予定である. 評価法の開発に関しては,協調運動障害評価目録(教育・福祉関係者用)Ver.0.3を作成するための情報がほぼ収集できたので,2020年度当初にVer.0.3を完成予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
放課後児童デイサービスと特別支援学校との研究協力関係は構築できており,保育所からの情報を得る研究協力関係の構築も進んでいるが,児童発達支援センターおよび特別支援学級との研究協力関係の構築が進んでいない.協調運動障害評価目録(教育・福祉関係者用)Ver.0.3を作成するための情報はほぼ収集でき,Ver.0.3の作成に取り掛かっている.協調運動障害に対する具体的な介入方法の開発が進んでおり,協調運動障害評価目録(教育・福祉関係者用)Ver.0.3と具体的な介助方法を広報するホームページ開設に進む準備ができている状況である.
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今後の研究の推進方策 |
大阪保健医療大学の発達性協調運動障害に関する公開講座に参加した保育士や学校教員や児童発達支援センター職員に研究協力依頼を行うと共に,2020年度に開設する「発達性協調運動障害の評価と介入」に関するホームページを通じて研究協力施設や個人の募集を行う.研究協力施設および個人からのフィードバック情報を基に,2020年度末までに協調運動障害評価目録(教育・福祉関係者用)Ver.1.0を完成させ,ホームページ上で公開する.加えて,新たに開発した具体的な介入プログラムや日常生活での介入方法を順次ホームページ上で公開する.
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス流行のために,購入予定であった小児用握力計10台の購入が行えておらず,次年度使用額が生じた.また,研究協力施設のリクルートが予定通り進まず,予定していた旅費が生じず次年度使用額が生じた.新型コロナウイルスの感染が落ち着けば,小児用握力計の購入に次年度使用額を使用すると共に,研究協力施設のリクルートを積極的に進めてその時の旅費に次年度使用額を使用する予定である.
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