2色覚は,見分けられない色があり,3色覚とは異なる色を知覚しているにもかかわらず,比較的大きい刺激を比較的長時間観察すると,3色覚と類似した色名応答を示す.しかし,このメカニズムは,まだ明らかになっていない点が多い.そこで,本研究では,3色覚が使用する色名と2色覚自らが知覚している何らかの色彩特徴とを結びつけながら学習していった結果として得られたものあると考え,その学習過程を検討することを目的とした.その結果,学習効果が飽和していた可能性があるためか,20代の被験者では,学習効果であるという確固たる結果を得ることできなかった.低年齢の2色覚に対し,今後,実験を行う必要があることが示唆された.
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