最近注目を集めている2次元トポロジカル物性における数学的構造を圏論と作用素環論の立場から研究した.これによって数理物理学に現れる圏論の構造が,作用素環論における部分因子環の言葉で記述できることが分かった.特に2次元トポロジカル物性で研究されているテンソルネットワークに現れる 4-tensor と,作用素環論における部分因子環論で非退化な commuting square の記述に現れる bi-unitary connection とが実質的に同じであることを明らかにし,この関係を追究することによってこれまで知られていなかった部分因子環論との新たな関係を見出した.
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