研究課題/領域番号 |
19K21852
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
太田 仁 神戸大学, 分子フォトサイエンス研究センター, 教授 (70194173)
|
研究分担者 |
櫻井 敬博 神戸大学, 研究基盤センター, 助教 (60379477)
|
研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
|
キーワード | NVセンター / 光検出磁気共鳴 / ダイヤモンドアンビルセル / テラヘルツ / 電子スピン共鳴 |
研究実績の概要 |
本研究は,100GPaを超える超高圧を発生できるが,内径0.5mm以下と極端に小さい試料空間のため,これまでミクロスコピックな電子状態情報を得られるが,電子スピン共鳴(ESR)測定の感度の壁から従来手法で不可能であったダイヤモンドアンビル圧力セルを用いた圧力下ESR測定が,ダイヤモンド窒素-空孔中心(NV-センター)と光検出磁気共鳴(ODMR)法を用いて可能であることを実証することを目的としたものである。しかし,研究開始当初からのコロナ禍で,このような萌芽研究に必須な業者や研究者との緊密かつ最新の情報交換がほぼ不可能となったりしたので,計画は大幅な遅れを見せた。一方,2021年度は一部対面による学会や,他の研究室の設備訪問が可能となり,大きな進展があった。具体的には,本予算内でODMR装置をゼロから揃えることは不可能であるが,10月初旬に本実証に適した比較的実験の自由度の高いODMR装置を所有する岡山大学の研究室を代表の人的ネットワークから見出し,その現地見学を行うとともに,その装置を用いた共同研究の合意を得ることができた。次に,その装置に適したダイヤモンドアンビル圧力セル一式の選定は,10月後半に姫路でハイブリット開催された高圧討論会に対面で出席し,業者とともに,その流れで阪大清水研との交渉で,セッテイングの見学と,ダイヤモンドアンビル圧力セルの最終選定に至った。その結果が,本予算で購入したダイヤモンドアンビル圧力セル一式である。そして,2022年1月下旬以降に,岡山大で実証実験を計画していたが,再びコロナ重点措置の適用により,神戸から岡山大の訪問実験が不可能となり,不本意ながら実証が完了しなかった。現在,神戸大低温センター改修工事完了に伴う引越しが進行中で,その後岡山大での実証実験を計画しているのが現状である。
|