フェリ磁性体YIGにおける光学マグノン(Kaplan-Kittel交換共鳴モード)を円偏光ラマン散乱を用いて観測し、その周波数の温度依存性を精密測定した。その結果から、交換相互作用定数を正確に決定した。 さらにマルチフェロイック物質BiFeO3においての円偏光ラマン散乱測定を行い、これまで未確定であった、フォノンのモード同定を行った。また、各フォノン周波数の温度依存性を測定し、スピン・フォノン結合の可能性について考察した。 以上の結果から、円偏光ラマン散乱によって、直線偏光ラマン散乱だけでは得られなかったモードや、モード同定を達成できたといえる。
|