• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2021 年度 研究成果報告書

熱外中性子反射光学

研究課題

  • PDF
研究課題/領域番号 19K21876
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分15:素粒子、原子核、宇宙物理学およびその関連分野
研究機関名古屋大学

研究代表者

清水 裕彦  名古屋大学, 理学研究科, 教授 (50249900)

研究期間 (年度) 2019-06-28 – 2022-03-31
キーワード中性子光学 / 中性子反射光学 / 熱外中性子
研究成果の概要

中性子の物質表面における全反射は、熱中性子や冷中性子あるいはそれよりも低速の中性子の光学的制御に用いられ、中性子利用効率の大幅な向上に寄与している。大強度スパレーション中性子源の稼働により熱外中性子ビームの本格的利用が進んでおり、熱外中性子の全反射光学の実用化が望まれる。本研究では、J-PARC MLFにおいて、単結晶シリコンによる中性子回折を用いて77meVから695meVのエネルギー範囲の平行中性子ビームを用意し、多層膜中性子ミラーによる鏡面反射を実測した。これによって、中性子全反射光学系の適用範囲は、500meVを超えて、近熱外中性子領域に拡張された。

自由記述の分野

原子核素粒子物理学、中性子科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究で近熱外中性子の全反射が実測されたことにより、中性子の物質表面における全反射が物質表面が完全な平面である限り、表面法線方向の中性子速度成分が物質固有の臨界速度に比べて小さい範囲において、入射中性子のエネルギーに依存せずに生じることが実証された。同時に、現在の精密機械加工の水準で問題なく近熱外反射光学を構成できることが実証され、熱外中性子を用いた中性子吸収による複合核過程を利用した基礎物理研究、熱外中性子非弾性散乱にによる物性物理あるいは化学研究における利用の拡大を図ることが可能となった。

URL: 

公開日: 2023-01-30  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi