研究課題/領域番号 |
19K21913
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高橋 哲 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (30283724)
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研究分担者 |
道畑 正岐 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (70588855)
西川 正俊 法政大学, 生命科学部, 助教 (30444516)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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キーワード | 光触媒ナノ粒子 / マイクロレジン |
研究実績の概要 |
光エネルギーが本質的に有している,優れた空間エネルギー分布のリモート制御性,並列制御性,高速制御性に,光触媒ナノ粒子を先端チップとする新しい概念のフォトン励起型マイクロ加工工具を融合させ,「究極の微小加工エネルギー媒体」といえる電子を,三次元空間内の所望位置に,直接作用させることが可能な空間光場制御・フォトン励起型マイクロ加工法の有効性について理論・実験の両面から検討する. 本年度においては,提案マイクロ加工を実現するための微細ツール(フォトン励起型マイクロ加工工具)作成要素技術について検討した.すなわち,基本コンセプト実現の要素技術として,微細マイクロレジンの生成が可能であるか,また,生成マイクロレジンを光トラップで把持制御し,UV照射を施すことで,光トラップ把持制御下のマイクロレジンを遠隔励起可能であるか検討を行った. 結果,界面活性剤を添加した上で,自転公転融合型攪拌法を適用することにより,直径10um程度のマイクロレジンの分散溶媒を生成できること,また,溶液中の分散マイクレジンを光トラップ把持できること,さらに,UV遠隔照射によりマイクロレジンの高分子反応を励起可能であることを明らかにした.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
基本コンセプト実現のための要素技術について,界面活性剤を含めた攪拌法により,直径10um程度のマイクロレジンの分散溶媒を生成できること,また,溶液中のマイクレジンを光トラップ把持できること,UV遠隔照射によりマイクロレジンの高分子反応を励起可能であることを明らかにするなど,具体的な新知見を獲得できたため.
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今後の研究の推進方策 |
今後は,今年度確立した,マイクロレジン遠隔制御技術をさらに発展させ,複数のマイクロ粒子を同技術で接合することにより,提案マイクロ加工を実現するための微細ツール(フォトン励起型マイクロ加工工具)の実現を目指す.
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次年度使用額が生じた理由 |
提案マイクロ加工を実現するための微細ツール(フォトン励起型マイクロ加工工具)作成にあたり,必要なマイクロレジン分散を,既存自転公転融合型攪拌機により実現できたことより,該当予算を,翌年度予定している実験装置開発に適用する研究方針とできたことから.
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