研究課題
本研究では従来型の人体の筋骨格系のモーションキャプチャに加えて、超音波技術および人工知能・IoT・ロボット技術の融合により、把持・歩行運動中の体内臓器系の挙動を体表を傷つけることなく非侵襲に観察する、言わば『体内臓器系のモーションキャプチャ・システム』の構築法を確立することを目的とする。これにより、これまでは不可能であった人体の筋骨格系および体内臓器系の統合的な動力学的解析・理解を可能とする、全く新しいロボット運動学の分野を開拓することが可能となり、人体の鏡像としてのロボット学の基盤になりうるものと期待している。体内臓器系の挙動を観察する医療・バイオ用ロボットビジョン技術については近年,深層学習をはじめとする機械学習による画像処理の分野で画期的なブレークスルーがあった。これを踏まえてわれわれの研究グループも深層学習を援用した医療・バイオ用ロボットビジョン技術に関する研究に着手、その成果もきわめて順調に積み重ねている。具体的に、臓器が呼吸や拍動に伴って変位・変形・回転する場合や肋骨などによる遮蔽により画像が一部欠損した場合にも、臓器を画像合成できるアルゴリズム技術、獲得した画像の適正度をプローブの接触状態や臓器の輪郭から評価するアルゴリズム技術の開発において顕著な成果があった。特筆すべき成果として第22回日本超音波医学会奨励賞受賞、AI・ロボティック支援医療診断・治療システム分野の一流国際誌への掲載(International Journal of Computer Assisted Radiology and Surgery)、トップカンファレンス等への採択(CARS)、日経新聞等への掲載など,体内臓器の挙動を観察する医療・バイオ用ロボットビジョン技術のパイオニアかつ中核的な存在として国内外からきわめて高い注目を集めてきている。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 4件) 備考 (2件) 産業財産権 (1件)
International Journal of Computer Assisted Radiology and Surgery (IJCARS)
巻: 17 ページ: 107-119
10.1007/s11548-021-02525-8
巻: 16 ページ: 1969-1975
10.1007/s11548-021-02491-1
巻: 16 ページ: S66-S67
10.1007/s11548-021-02375-4
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