機械接点と半導体を組み合わせたハイブリッド直流遮断器において,kA級の直流アークフリー遮断を目指した。アークは接点金属の沸騰により発生する。このため,タングステン材料の使用,銅裏打ち接点による熱放散の促進,接点分割による電流の分散を提案した。 高沸騰温度のタングステンを銅基材上に配置した接点構成をシミュレーションで評価した結果,無分割のタングステン接点でのアークフリー転流は450Aであるが,4分割では800Aに増加した。しかし実験結果では分割によらず限界値は400Aに留まったため,新たに銅・銅炭素・炭素を用いた可変抵抗接点を開発し,アークフリー電流の増加が見込める構成であることを見いだした。
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