スイッチトリラクタンスモータ(SRM)は,トルクリプル,DC電流リプル,ラジアル力リプルが大きく,騒音や振動,バッテリー負荷が大きい。近年のパワエレ技術の発達に伴い,これらのリプルを駆動電流の波形制御により低減する手法が研究されている。しかし,3相SRMにおいて複数のリプルを同時に低減しようとすると,正トルク領域だけでは自由度が足りないため,負トルク領域に電流を流す必要があり,電流実効値が増加する。そこで,5相化により自由度を拡大し,高効率を保ちつつ,トルクリプル,DC電流リプル,ラジアル力リプルの3つをゼロにする,すなわちトリプルゼロを達成する手法を提案し,実機により有用性を確認した。
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