研究課題/領域番号 |
19K22067
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
堀田 篤 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 教授 (30407142)
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研究分担者 |
黒川 成貴 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 助教 (50837333)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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キーワード | ポリマー / 熱可逆性 / ハイドロゲル |
研究成果の概要 |
本研究は、自然由来の材料であるセルロースと高機能ハイドロゲルの研究を融合した新しいソフトマターの研究である。ここでは、TEMPO酸化セルロースナノファイバー (tCNF) に、物理架橋で形成したデュアルネットワーク構造を通して、高強度・高透明性・高含水性を併せ持つ熱可逆性ゲルの作製を目指した。具体的には、カルボキシ基を有するtCNFとポリアクリル酸を混合し凍結させ、エチレンジアミンを導入し、水素結合により架橋させた3次元構造を実現した。その結果、物理架橋のハイドロゲルにもかかわらず,最大で173倍の膨潤性と13 kPaの貯蔵弾性率を示し、熱可逆性で高透明なハイドロゲルを作製することが出来た。
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自由記述の分野 |
材料工学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
液体を多く含んだポリマーであるゲルは、液体性と高透明性、それに再成形性 (色々な形に何度も変えられる) というエコ機能化を有するために、環境面に関しても有望な材料として着目されている。さらに、液体が水であれば生体適合性が高くなり、医療材料などで大変有用な材料となる。しかし、液体が90%以上の材料は、液体性が際立って高くなり、もはや固体的な強度を保持することが困難となる。本研究は、水を大量に含む固体ゲル (99%の水) を作製し、強度を高く保持しながらも再成形が可能である材料創製を目指してきた。超微細構造制御をし、2つの均質な微細ネットワーク構造を導入することで、難題解決を目指した研究である。
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