ITOは薄膜テレビ,パソコン,モバイル機器などに欠かすことができないTCOであり,スパッタ成膜法により調製されている.本研究の遂行により,ナノ粒子塗布により高性能なITO薄膜が常温・大気圧下において調製できることが示されたことは意義深い.この手法をホールがキャリアとなるp-型TCOに適用する事ができれば,完全透明p-n接合デバイスの創製となり,電池分野なのでの活用が期待される.本研究では,p-型半導体特性を示すナノ粒子の開発に成功した.さらなる低抵抗化を継続することで,実用化が見込まれる材料を見いだせたことは,高い学術的・社会的意義を有すると考えている.
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