研究課題
挑戦的研究(萌芽)
高精度な光波面揺らぎの測定を目指し、光渦コロナグラフという天文観測技術を応用した新たな原理の波面センシング法を提案し、計算機シミュレーションおよび室内実験を通じてその原理実証を行った。計算機シミュレーションでは、光渦コロナグラフにより平面波成分を除去することにより、波面揺らぎを高精度で計測できることを示した。また実証実験のための試験機を構築し、tilt誤差(波面の傾き誤差)を導入した波面センシングの実証試験も実施した。
応用光学
波面センシング(波面揺らぎの計測)により、光波が伝搬してきた屈折率の揺らぎや、光学面形状の情報などを知ることができる。提案する波面センシング法は、ノイズ源となり得る平面波成分を除去することで、高い精度の測定を目指すものである。本研究の成果として、提案する手法による波面センシングに向けた見通しを得ることができた。提案する手法は、天文観測やバイオイメージング、光学デバイスの評価や医療診断、プラズマ計測など、幅広い分野への応用を目指している点において、大きな意義があると期待している。