研究課題
挑戦的研究(萌芽)
フルオレニリデン-アクリダンの2つの配座異性体の平衡について,アレニウスプロットから熱力学的パラメータを決定した.フルオレニリデン-アクリダンを有機半導体として用いたペロブスカイト太陽電池において,フルオレニリデン-アクリダンを用いないとき(17.0%)に比べ,用いた場合ではエネルギー変換効率が19.1%に向上した.ナノインデンターとケルビンプローブ原子間力顕微鏡を用いて,押圧により変わる電位差の変化をみることにより,圧力の数値を知ることが可能になった.
材料科学
押したり曲げたりすることにより電気伝導度や色が変わる有機半導体を用いて,高分解能で繰り返し使用可能な圧力測定フィルム,クロミック塗料,色も変わる圧電デバイスなど,新しい製品が生まれる可能性がある.見た目の色(吸収色)が変化するメカノクロミズムは本系が唯一であり,垂直の圧力で色が変わるデバイスも唯一のものである.我が国の独創性のある研究を,新産業の創出に繋げたい.