多連続不斉中心を有するシークエンス高分子創生への挑戦

2021 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 19K22186
• 研究種目: 挑戦的研究(萌芽)
• 配分区分: 基金
• 審査区分: 中区分33:有機化学およびその関連分野
• 研究機関: 京都大学
• 研究代表者: 永木 愛一郎 京都大学, 工学研究科, 准教授 (80452275)
• 研究期間 (年度): 2019-06-28 – 2022-03-31
• キーワード: フローマイクロリアクター / シークエンス高分子 / 連続不斉炭素中心

研究成果の概要

フローマイクロリアクターを究極の合成反応場である生体システムの模倣場として捉え、連続不斉炭素中心を有するシークエンス高分子であるタンパク質に倣い、生体高分子をも凌駕する革新的な高機能性高分子の創生に挑戦することを研究目的とした。その達成のためのカルバモイル基を有するキラル有機リチウム種の生成と反応の高次制御およびポリホモロゲーション反応プロセスの高次制御法の開発に取り組んだ。フローマイクロリアクターを用いた反応時間および反応温度の精密制御により、キラリティを損なわずにホモロゲーション反応が可能であることが見出された。

自由記述の分野

フローマイクロ合成

研究成果の学術的意義や社会的意義

タンパク質などのシークエンス高分子は、従来の高分子材料では達成不可能な高機能性材料を創出することが可能であるが、これまでその合成は極めて限定的であった。本研究成果は、フローマイクロリアクターによるシークエンス高分子の合成、すなわちこれまで天然でしか達成できないと考えられていた高機能材料の合成が可能であることを示す、極めて意義深いものである。