固相合成法(SPPS)にて配列を制御できるペプチドの特性を活かして、所望の金属元素を持ったメタロペプチドシーケンス作成し、これを前駆体として還元反応により組成や原子数が規定されたクラスターの合成法を開拓した。本手法は既報の気相合成法やフェニルアゾメチンデンドリマーや白金のティアラ型錯体を鋳型とした分子鋳型合成法を上回る、設計自在性とハイスループット自動合成への可能性を拓くものである。 具体的には、SPPSにより合成した白金メタロペプチド(4-19残基)をKetjen blackを担体として溶液中で白金メタロペプチドを担持させ、その後水素雰囲気下で担体を焼成することで、粒径の制御されたサブナノクラスターが合成された。さらにHADDF-STEMを用いた原子の直接観察結果、触媒活性評価としてトルエンの酸素酸化反応への適用などから新規合成法としての原理実証を行った。
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