高分子は、現代の暮らしを支える必要不可欠な材料であり、その材料物性は、高分子鎖の分子構造と集合構造に依存する。本研究では、球状ポリマーミセルやナノ粒子を精密に集積化する手法や、側鎖の自己組織化により高分子鎖を精密に配列させる手法を開発し、ひも状高分子が無秩序に絡まって構成される従来型材料とは異なり、精密なナノ集合構造をもつ自己組織化材料を創出した。これにより、物性を自在に制御できるハイドロゲルや温度応答性ゲル、微細ミクロ相分離材料、精密ミセル・ナノ構造体の創出に成功した。これらの材料は、医薬分野(医用高分子, デリバリー材料など)や電子情報分野(パターニング材料など)への応用が期待される。
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