甲虫の上翅は、外敵から柔らかい組織を保護するための防御機能を有する他、飛翔の際のバランサーの役割を果たしており、軽量さと頑丈さを併せ持つ材料として、航空機、ロボット等の産業分野において注目を集めている。本研究では、甲虫上翅の機械特性の向上に関わるドラスティックな表皮構造変化の分子機構の解明と材料開発への利用を目的としている。甲虫の上翅から同定された表皮タンパク質のアミノ酸配列による分類と上翅形成過程における遺伝子発現解析を行った。また、甲虫の上翅から同定された表皮タンパク質のキチン結合能解析とタンパク質を利用した材料作製を行った。
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