研究課題
挑戦的研究(萌芽)
免疫染色やELISAでも用いられる実践的なターゲットを認識する「基質認識部位」、およびDNAオリガミ分子機械の構造変化を蛍光や酵素活性として検出するための「シグナル発信部位」を、研究代表者独自の動いて機能する「DNAオリガミ分子機械」に組み込むことで、世界に類例のない「アロステリック人工抗体」の実用化をめざした。特に、DNAオリガミ分子機械のこれまでにない動作機構を採用することで、選択的なシグナル発信のオンオフ制御に成功した。
生体関連化学
今日までにがんの治療薬として「抗体医薬」の有用性が広く認知されてきたが、タンパク質である抗体分子の製造には大きなコストがかかるため、これらの普及は同時に、我が国の今後の医療費の高騰を引き起こす可能性があることが指摘されてきた。本研究が目的とする核酸ベースの人工抗体を実用化することができれば、抗体医薬の抗原認識部位だけを取り出して活用することで、非常に安価な後発医薬品を広範に提供できるプラットフォームを確立できる。