サルコペニアは、高齢者の寝たきりや要介護状態につながる主要な危険因子となっており、健康寿命延伸の実現には高齢者の筋量維持が重要である。マイオスタチンは骨格筋量を負に制御する最も主要な因子であり、マイオスタチンシグナルの阻害は筋ジストロフィーやサルコペニアの治療標的として着目されている。一方、サルコペニアを予防するには運動による筋力の維持・増強だけでなく、食が果たす役割も小さくない。本研究では、ヒトに対して真に有効性を発揮する食品成分を探索するため、ヒトiPS細胞から分化誘導した骨格筋細胞を用いて、マイオスタチンシグナルを抑制する食品成分を同定した。
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