研究課題
挑戦的研究(萌芽)
細胞外基質の種類や濃度、硬さなどの細胞外環境の感知とそれによる細胞機能の制御には、接着斑が重要である。これまでに、接着斑局在タンパク質の機能はよく解析されているが、接着斑の細胞膜についてはよくわかっていない。本研究では、接着斑の細胞膜に含まれる脂質について調べた。単離した接着斑から抽出する実験系を構築し、その含有脂質を調べたところ、接着斑細胞膜は細胞膜全体と組成が異なることが示唆された。また、接着斑細胞膜を改変する実験系の構築も試みた。
応用分子細胞生物学
細胞外環境は接着斑を介して、間葉系幹細胞の分化の方向性やがんの悪性化に影響を与えています。本研究により、接着斑領域にある細胞膜は他の細胞膜とは組成が異なることが示唆されました。このことは接着斑の働きに細胞膜が関与してる可能性を示しており、さらに今後接着斑細胞膜の重要性を示すことで、再生医療のための新しい仕組みの開発につながることが期待されます。