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2021 年度 研究成果報告書

酵母に見出したプロリン代謝酵素の多機能性の解明と細胞機能の向上への挑戦

研究課題

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研究課題/領域番号 19K22282
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分38:農芸化学およびその関連分野
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

高木 博史  奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (50275088)

研究分担者 向 由起夫  長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 教授 (60252615)
那須野 亮  奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (90708116)
研究期間 (年度) 2019-06-28 – 2022-03-31
キーワード酵母 / Saccharomyces cerevisiae / プロリン資化 / プロリントランスポーター / アルギニン / 細胞寿命
研究成果の概要

まず、プロリンが細胞の経時寿命に及ぼす影響を調べた。その結果、経時寿命はプロリン含量と無関係であるが、プロリンオキシダーゼPut1の遺伝子欠損によって顕著に短くなった。Put1はプロリンを酸化分解し、電子とプロトンをミトコンドリア電子伝達系に送ることから、Put1によるエネルギー産生が経時寿命の制御に関与する可能性が示された。続いて、プロリン資化の抑制機構を解析した。その結果、アルギニンがアルギニン輸送体Can1依存的なプロリン輸送体Put4のエンドサイトーシスを介して、プロリンの資化を抑制することが判明した。また、Can1は輸送体と受容体の機能を有するトランスセプターであることが示唆された。

自由記述の分野

応用微生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

プロリンによる細胞寿命制御については、Put1のホモログ遺伝子はヒトを含む多くの生物で保存されているため、Put1とエネルギー代謝、寿命の関係を解明することで、老化防止や健康長寿、エネルギー代謝不全が原因の疾患予防に資することができる。また、細胞寿命が延長したパン酵母やビールを育種することで発酵力の向上が期待できる。プロリン資化抑制については、トランスセプターの生理的意義、シグナル伝達の分子機構を解明できる。また、実験室酵母で得られた知見をもとに、プロリンを高効率で資化するワイン酵母やビール酵母を育種することで、プロリン含量の低い酒類の醸造が可能になり、酒類の高付加価値化と差別化が期待できる。

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公開日: 2023-01-30  

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