本研究では、多細胞性シアノバクテリアAnabaena sp. PCC 7120が形成する分化細胞の機能をゲノムレベルで改変し、外部から導入した代謝経路や人工的にデザインした遺伝子システムのみが機能する人工細胞分化システムの構築を目指した。本研究の目的を達成するには,まず分化細胞での遺伝子発現を厳密かつ自在に操作する技術の開発が不可欠であった。そこで,分化細胞での遺伝子発現制御に関わる転写因子の機能解析を進めるなど、分化細胞特異的に遺伝子発現を制御する技術の開発を行なった。また、遺伝子発現を任意のタイミングでon/offできるようにするため、リボスイッチによる遺伝子発現制御系を確立した。
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