現在、Firmicutes門の嫌気性バクテリアに、好気呼吸を司る酵素シトクロムオキシダーゼ(CcO)を保有する菌が4つ存在する。これらの菌群はFirmicutesとは独立した門に属するが、構成員の情報が乏しく実態が明らかになっていないと考えられた。未知門に含まれる菌群を分離することを試みた結果、Caldinitratiruptor microaerophilusが低酸素濃度下で増殖しCcO活性を示すこと、DGGE法による菌相解析ならびに16S rRNA遺伝子の全長アンプリコン解析の結果から海洋性試料のうち特にカキの殻から目的の分類群に含まれることが期待される菌群が培養されることを見いだした。
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