研究成果の概要 |
本研究では、根粒形成誘導タンパク質(エフェクター)を分泌する根粒菌と、イネ根に根粒様組織を誘導する2,4-Dを利用して、イネに窒素固定根粒を形成させることを試みた。本研究の結果、(1)根粒菌はイネの根に定着し、ゲニステインを同時に添加することでエフェクター遺伝子を発現できること、(2)2,4-D添加によりイネ根に細胞分裂を誘導し、根の数カ所に膨らみを形成できること、(3)根粒菌はイネ根に形成された膨らみ部分表面へ定着し、ゲニステイン同時添加により、根粒菌の定着量が増大すること、が明らかとなった。しかしながら、イネ根に形成された膨らみ内部への根粒菌の侵入は確認できなかった。
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