日本型とインド型品種の葉と根を対象に網羅的な発現量解析を行ない、葉では発現しないが、根では両品種間で有意に差がある遺伝子群を選抜した。次に、これら遺伝子群の発現量を制御する染色体領域をeQTL解析により検出した結果、第4染色体上に検出されたeQTL(eq.4)は、eq.4隣接遺伝子のプロモーター領域における両品種間の配列の違いによってもたらされることが判明し、日本型品種にのみ存在するシス配列が3種類見出された。このように器官特異的な発現量制御を可能にするシス配列の同定が進めば、これまでに課題とされてきた変異遺伝子の多面発現性を克服することができ、今後の育種利用が大いに期待される。
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