薬用植物であるウラルカンゾウは,様々な機能性を示すグリチルリチン酸を生産する。またこの植物はマメ科であるため根粒菌との共生関係を確立することができる。この研究ではウラルカンゾウへ感染する根粒菌 Mesorhizobium sp. J8を単離してその接種効果を調査した。その結果,J8を接種したウラルカンゾウでは,非接種のものと比較して地上部の成長が旺盛になり,葉の緑度を示すSPAD値も有意に高くなった。さらに地下部におけるGL生産も非接種と比較して約3.2倍にまで上昇した。これらの結果は,根粒菌の接種がウラルカンゾウの生産に有利に働くことを示している。
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