研究課題/領域番号 |
19K22326
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分40:森林圏科学、水圏応用科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
梶田 真也 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (40323753)
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研究分担者 |
笠原 博幸 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (00342767)
堀川 祥生 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (90637711)
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研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
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キーワード | リグニン / クワ / 自然突然変異体 / 生合成 |
研究成果の概要 |
植物細胞やその集合体としての植物体の形は、細胞の外側にある細胞壁が規定している。本研究では、枝条が下垂しやすいクワの自然突然変異体の赤材桑とその後代を主要な研究材料として、植物細胞壁の主要な化学成分であるリグニンが、樹木の器官の屈曲状態の維持に果たす役割を明らかにすることを目的とした。 研究の結果、赤材桑ではリグニン生合成に関与するシンナミルアルコールデヒドロゲナーゼの遺伝子にフレームシフト変異が見つかり、同遺伝子の機能が完全に失われていることが明らかになった。赤材桑ではリグニン構造が大きく変化していたが、下垂しやすい形態はCAD遺伝子の変異とは関係が薄いと推察された。
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自由記述の分野 |
木質科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
赤材桑の木材は、単に赤いという視覚的な特徴だけでなく、それに含まれるリグニンが科学的処理により分解しやすい特徴を持つ。木材を燃料や化成品の原料として利用する際、リグニンの加工性の優劣が加工効率やコストに大きく影響を与える。赤材桑自体の生理学的、形態学的な特徴に加え、その木材の化学的な特質を深く調べることは、木材の有効利用方法の開発に大きく貢献し、脱炭素社会の構築にも資するものである。
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