本研究では、キサンタンガムとトーキャストビーンガムで作成した多糖ゲル上で、卵子の体外発育、体外成熟そして初期胚の培養を行い、プラスチック上の物と比較した。プラスチック上に比べて多糖ゲル上では卵子の体外発育、体外成熟および胚の体外発育胚全てが、プラスチック上に比べて改善された。ゲル上で発育した卵子や胚では、アクチンの重合が促進していた。顆粒層細胞を用いたRNAseqでは発現変動遺伝子がアクチン骨格制御やHippo signalingに関連付けられた。ゲル上の培養によって発現亢進するmiRNAが確認された。多糖ゲルは細胞骨格に働きかけ、卵子や胚の発育に有効であることが示された。
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