研究実績の概要 |
①K63ポリユビキチン鎖を特異的に捕獲する新規プローブの作製: K63鎖を特異的に認識する新たなヒト遺伝子由来のドメインを直列に4つ、柔軟性の高いポリグリシンのリンカーで連結した。大腸菌を利用してこのプローブタンパク質を作製することができたため、各鎖との結合特異性をテトラユビキチン鎖(M1, K6, K11, K29, K33, K48, K63鎖)を用いたプルダウン法によって検証を行った。単量体のドメインが認識する、K63鎖との強い結合を認めたものの、予想に反しK48鎖との結合、およびK6鎖との弱い結合を認めた。この結果は、前年に作製した別種のK63鎖を特異的に認識するドメインを用いてプローブを作製した際の結果と類似していた。双方のドメインは別種のファミリーに属するドメインであるが、ポリユビキチン鎖認識の規則性をうかがわせる結果となった。 ②K6ポリユビキチン鎖およびK11ポリユビキチン鎖を特異的に捕獲する新規プローブの作製: K6鎖およびK11鎖を特異的に認識する新たなヒト遺伝子由来のドメインを直列に4つ、柔軟性の高いポリグリシンのリンカーで連結した。大腸菌を利用してこのプローブタンパク質を作製することができたため、各鎖との結合特異性をテトラユビキチン鎖(M1, K6, K11, K29, K33, K48, K63鎖)を用いたプルダウン法によって検証を行ったところ、予想に反し、単量体のドメインが認識する、K6鎖およびK11鎖との結合を認めず、K63鎖との強く特異的な結合を認めた。
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