研究課題
挑戦的研究(萌芽)
ユビキチンによるタンパク質の可逆的修飾は、様々な生命現象を支える重要な翻訳後修飾の一つであり、特に近年、自身の分子内に7個存在するリジン残基とアミノ末端のメチオニンを介した多彩なポリユビキチン鎖と、その機能との関係性の解明に焦点があたっている。本研究では、ポリユビキチン鎖を効率よく抽出するプローブを複数開発し、そのポリユビキチン鎖特異性の検証を行った。その結果、バリエーションに富んだ特異性を保持する複数のプローブを得た。
生化学
本研究では、ポリユビキチン鎖を効率よく抽出するプローブの開発を行った。この技術をさらに発展させることで、個々のポリユビキチン鎖の効率的な抽出が可能となり、さらに個々のユビキチン付加酵素(ユビキチンリガーゼ)がどの基質に対してどのポリユビキチン鎖を付加しているのかという情報を先入観なく網羅的に同定することが可能となるものと思われる。多彩なポリユビキチン鎖を介した未解明の制御機構の発見に結びつくことが期待できる。