研究課題/領域番号 |
19K22413
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
中区分44:細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
板倉 英祐 千葉大学, 大学院理学研究院, 助教 (90754218)
|
研究期間 (年度) |
2019-06-28 – 2021-03-31
|
キーワード | タンパク質分解 / シャペロン / 細胞外タンパク質 |
研究成果の概要 |
本課題では、新しいタンパク質分解システムの基盤創出に挑戦した。そのために細胞外の変性タンパク質を細胞が取込みリソソーム分解するにしたがって細胞内に赤色蛍光が蓄積して検出するシステムを構築した。このアッセイ法を駆使することで、これまで主に知られていた細胞内タンパク質分解システムを超えて、ほ乳類の血液内にあたる細胞外にも異常タンパク質が存在すると選択的に分解へ導くシステムが存在することの実証に成功し、さらに細胞外シャペロンが細胞膜表面のヘパラン硫酸受容体が働く分子機構の一旦も明らかとすることに成功した(Itakura et al., JCB 2020)。
|
自由記述の分野 |
細胞生物学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これらの成果は、細胞内だけでなく細胞外にも選択的なタンパク質分解システムが存在していることを明らかとしたことで、細胞外タンパク質の恒常性を維持するため細胞外タンパク質品質管理システムがはたらくことがわかった。未開拓なこの分野を新規の学術分野として今後発展させることで、日本の学術研究に大きなフロンティア的意義をもつ。また同定した細胞外タンパク質分解システムは基質の一つとしてアルツハイマー病の原因タンパク質であるアミロイドβを分解することが可能であるため、タンパク質蓄積疾患治療への応用も期待できる。
|