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2021 年度 実施状況報告書

核酸分子が制御する動物の新たな恒常性維持・栄養応答機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K22418
研究機関東京工業大学

研究代表者

増田 真二  東京工業大学, 生命理工学院, 准教授 (30373369)

研究期間 (年度) 2019-06-28 – 2023-03-31
キーワード緊縮応答 / ppGpp / Mesh1 / ショウジョウバエ
研究実績の概要

本研究では、ショウジョウバエを主な材料とし、未知の動物型ppGpp合成酵素遺伝子を単離すると共に、ショウジョウバエの視細胞におけるppGppの機能を詳細に調べることで、既知のラパマイシン標的タンパク質(TOR)やインスリン様成長因子(IGF)のシグナルとは独立した、動物の新たな恒常性維持・栄養応答機構の存在を実験的に証明することを目的に研究を進めている。今年度の実績を以下に記す。

試験管内でppGpp分解活性を示す酵素Mesh1が後生動物から同定されているが、近年そのタンパク質はNADPH脱リン酸化酵素として機能することも報告された。このことは、Mesh1変異体で見られる表現型が、ppGpp分解活性の欠失によるものなのか、それともNADPHの脱リン酸化活性の欠失によるものなのかが不明であることを示唆している。この点を明らかにするために、NADPHの脱リン酸化活性を欠失しているが、ppGpp分解活性は失わないMesh1変異タンパク質を作出することを目指した。まずNADPHとMesh1の共結晶構造より、Mesh1がNADPHと相互作用する際に重要と思われたアミノ酸(W138, R142)を同定した。次に、それぞれに部位特異的変異を導入し、それら変異Mesh1の酵素活性測定を行うことを目指した。これまでに、部位特異的変異導入実験と発現コンストラクトの作成まで成功した。次年度以降、それぞれの酵素活性の測定を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍の影響で必要な物品の納品遅延などで思ったほど研究が進まなかったことが、上記評価となった主な理由である。

今後の研究の推進方策

昨年度までに成功した変異体の発現コンストラクトを用いて変異Mesh1タンパク質を発現させ、その生化学的解析を進める。結果が良好であれば、その変異をゲノム編集により染色体に戻すことも行う。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍の影響で必要物品・試薬の納品が遅れ、実験が思うように進まなかったため。繰り越した研究費により納品が遅れていた試薬を購入し、研究の完了に向け実験を進める。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] In vivo localization and oligomerization of PixD and PixE for controlling phototaxis in the cyanobacterium Synechocystis sp. PCC68032021

    • 著者名/発表者名
      Sugimoto, Y. and Masuda, S.
    • 雑誌名

      J. Gen. Appl. Microbiol.

      巻: 67 ページ: 54-58

    • DOI

      10.2323/jgam.2020.06.001

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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