東アフリカを原産とするヒマ(Ricinus communis)はC3型植物であり、高温・乾燥地域に適したC4型植物でないにも関わらず、優れた高温・乾燥耐性を持つ。ヒマ葉では気孔を形成する孔辺細胞直下にある葉内の間隙において他の植物では見られない細胞が見られた。この特殊な細胞がサイズを変化させることで気孔に繋がる間隙の開閉を担うバルブとして機能することで、気孔の開閉と併せて2つの弁による厳密な制御を行っていると予測された。バルブ細胞の発現プロファイルから液胞膜のトランスポーターの発現を増加しており、液胞サイズを精密にコントロールすることで葉内のバルブとして機能していることが示唆された。
|