タンパク質の発現レベルの制御は、生体におけるタンパク質の機能解析において有望なアプローチである。オーキシン誘導性デグロン法は、真菌や哺乳類の有糸分裂細胞において標的タンパク質を迅速かつ可逆的に分解することが明らかになっている。本研究では、この技術が神経系に応用できるかどうかを検討した。その結果、in vivoおよびin vitroの両条件下において、植物ホルモンであるオーキシン依存的に標的タンパク質を数十分という単位で迅速に分解できることを発見した。これにより、特定の時間枠に限定したタンパク質ノックダウンが可能となり、神経系におけるより詳細な遺伝子機能解析が行われることが期待される。
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