①網膜における注目分子発現の【左右差】とその機能的意義の解明、②網膜の機能障害における注目分子の役割と加齢・負荷による【左右差】の意義解明、③蝸牛における注目分子発現の【左右差】とその機能的意義の解明、④蝸牛の機能障害における注目分子の役割と加齢や負荷による【左右差】の意義解明を行った。 ①に関しては、注目分子の発現が経時的に増加する事、雌雄差のない事を発見した。②に関しては、加齢や負荷により注目分子の発現が上昇する事、網膜機能に【左右差】があり得る事を電気生理学的に、ノックアウトマウスでは視覚毒性がある薬剤投与による網膜障害が軽減する事を明らかにした。③に関しては、注目分子の発現が経時的に増加する事、雌雄差のない事を発見した。④に関しては、加齢や負荷により注目分子の発現が、【左右差】を保持したまま上昇し、その発現の程度が聴力悪化に相関する事を、野生型とノックマウスの比較により明らかにした。また、発現及び機能的【左右差】は、視聴覚機能において、4~6か月齢でもっとも顕著であることを発見した。
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