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2021 年度 実績報告書

ヒト精子幹細胞の機能解析および培養系確立

研究課題

研究課題/領域番号 19K22512
研究機関京都大学

研究代表者

篠原 隆司  京都大学, 医学研究科, 教授 (30322770)

研究期間 (年度) 2019-06-28 – 2022-03-31
キーワード精子形成
研究実績の概要

ヒト精巣サンプルを用いて精原細胞の培養を開始するために、精巣細胞を酵素処理により回収する方法の開発を行った。マウス精原細胞の発現する遺伝子データを参考にしてヒト細胞に対するモノクローナル抗体をスクリーニングした結果、Epha2遺伝子がヒト精原細胞にも発現することが確認できた。Epha2遺伝子はこれまでに知られているマウス精原細胞マーカーのどれよりも低頻度で発現しているため、効率よくヒト精原細胞を回収することに成功した。次にmagnetic cell sortingによりEpha2の発現を指標にして回収された細胞を用いて、その増殖刺激を促進する物質を探索した。Epha2のリガンド分子を加えただけでは増殖刺激として十分でなかったために、小分子化合物による増殖刺激を検討した。これまでに知られている精子幹細胞の自己複製因子(Glial cell line-derived neurotrophic factorおよびfibroblast growth factor)に加えて、化合物ライブラリーを複数(Selleck(1,224個)、Prestwick (1,120個), Calbiochem(65個); Tocris (1,280個); Apexbio (2,525 個)を用いて培養を行った結果、ヒト精原細胞マーカーを発現する細胞の増殖を二種類の培養条件で確認することが出来た。しかしながら、これらの細胞はトリプシンでバラバラにすると細胞死を起こすために通常用いられている方法では機能解析が困難であった。そこで我々は機能活性を調べるための新しい手法を現在検討している段階である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件)

  • [雑誌論文] Spermatogonial stem cell transplantation into nonablated mouse recipient testes2022

    • 著者名/発表者名
      Hiroko Morimoto, Narumi Ogonuki, Mito Kanatsu-Shinohara , Shogo Matoba , Atsuo Ogura , Takashi Shinohara
    • 雑誌名

      Stem cell reports

      巻: 16 ページ: 1832-1844

    • DOI

      10.1016/j.stemcr.2021.05.013.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Genomic stability of mouse spermatogonial stem cells in vitro.2021

    • 著者名/発表者名
      Chuma S, Kanatsu-Shinohara M, Katanaya A, Hosokawa M, Shinohara T.
    • 雑誌名

      Sci Rep

      巻: 11 ページ: 24199

    • DOI

      10.1038/s41598-021-03658-1.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Cdc42 is required for male germline niche development in mice.2021

    • 著者名/発表者名
      Mori Y, Takashima S, Kanatsu-Shinohara M, Yi Z, Shinohara T.
    • 雑誌名

      Cell Rep

      巻: 36 ページ: 109550

    • DOI

      10.1016/j.celrep.2021.109550.

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] 不妊症の遺伝子治療2022

    • 著者名/発表者名
      篠原隆司
    • 学会等名
      生殖細胞と減数分裂研究の過去、現在、未来"およびサテライトシンポジウム
    • 招待講演
  • [学会発表] 不妊症の遺伝子治療2021

    • 著者名/発表者名
      篠原隆司
    • 学会等名
      理研バイオリソースセンター設立20周年記念シンポジウム
    • 招待講演
  • [学会発表] Effect of spermatogonial manipulation on offspring2021

    • 著者名/発表者名
      Takashi Shinohara
    • 学会等名
      Molecular and cellular mechanisms of brain systems generating individuality
    • 国際学会

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公開日: 2022-12-28  

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