ゼブラフィッシュを用いた蛍光イメージングにより、創傷治癒過程の血管新生では、血流に対して下流側の損傷血管が伸長するのに対し、上流の損傷血管は、血流に起因する内腔圧により伸長しないことを発見した。その原因として、血流に起因する内腔圧が上流損傷血管を拡張し、内皮細胞に伸展刺激を負荷することで、アクチン重合を阻害し、細胞遊走・血管伸長を抑制することを見出した。一方、前腎糸球体の毛細血管網の形成過程において、血流は、血管構造を安定化するとともに、血液の濾過を介して糸球体の形態形成を制御していることを明らかにした。
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