研究実績の概要 |
複数のSPOP結合化合物を得る目的で、2019年度に単離したSPOP結合化合物#533の類縁体をさらにスクリーニングし#14607化合物を得た。両化合物にN-Hydroxysuccinimide (NHS)基を導入したNHS-533及びNHS-14607を化学合成し、これまでに取得したCBF1-DNAアプタマーに導入し、533-CBF1-DNAアプタマー及び14607-CBF1-DNAアプタマーを作製した。まず、CBF1-DNAアプタマーへの化合物の導入は、His-SPOPとFlag CBF1のCBF1-DNAアプタマー介在による結合の有無をAlphaScreen法により確認した。次にインビトロユビキチン化反応系を、既報 (Molecular Cell 2009, 36, 39)に準じ、ヒトE1: UBE1 (UBA1) (250 nM) / E2: UbcH5A (2 μM) / E3: NEDD-8-CUL3-Rbx1 (2 μM) / SPOP (2 μM) / ubiquitin (75 μM) / BSA, (2mg/ml) の各成分を50 mM Tris pH 7.6, 150 mM NaCl, 10 mM MgCl2, 5 mM ATP and 1 mM DTT 緩衝液で調製し、構築した。ユビキチン化反応は上記反応液に20 uM GST-CBF1と20 uM 533-CBF1-DNAアプタマーまたは14607-CBF1-DNAtoアプタマー加え、5、10、 20、 30分の各時間、室温で反応させ、1% SDS-PAGE緩衝液を加えることで反応を停止した。抗GST-抗体及び抗ユビキチン-抗体を用いたWestern blotにより解析した結果、CBF1のユビキチン化を検出するには至らなかった。今後、培養細胞を用いた検討も行う。
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