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2021 年度 研究成果報告書

増幅遺伝子のコピー数の制御機構の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 19K22566
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分50:腫瘍学およびその関連分野
研究機関鹿児島大学

研究代表者

古川 龍彦  鹿児島大学, 医歯学域医学系, 客員研究員 (40219100)

研究分担者 南 謙太朗  鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 特任研究員 (20735956)
大槻 純男  熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 教授 (60323036)
落合 博  広島大学, 統合生命科学研究科(理), 准教授 (60640753)
中岡 博史  公益財団法人佐々木研究所, 附属研究所, 部長(移行) (70611193)
研究期間 (年度) 2019-06-28 – 2022-03-31
キーワード遺伝子増幅 / BHLHE41 / 抗がん剤耐性 / ゲノム不安定性 / BAX / オートファジ―
研究成果の概要

遺伝子増幅はゲノム遺伝子のコピー数が高度に増加する異常であり、癌や薬剤耐性の原因となる。我々は複数の抗癌剤性細胞でその原因分子の遺伝子増幅がBHLHE41の発現により抑制されること見出している。BHLHE41によるRRM1遺伝子のコピー数変化について配列解析とゲノム構造の解析で調べた。手術切除肺腺癌の検討ではBHLHE41たんぱく質は正常部と非浸潤型癌の細胞でのみ観察され、癌部での発現は患者の予後良好と関連した。BHLHE41の肺腺癌細胞株での発現はアポトーシス誘導分子BAXの発現を抑制し、オートファジー細胞死を誘導し、がん遺伝子MYC誘導性の複数の遺伝子の発現を抑制することが判明した。

自由記述の分野

がん生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

遺伝子増幅は癌や薬剤耐性の原因であるが、その発生機構は不明である。BHLHE41の発現が遺伝子増幅の程度を減少させることから、BHLHE41の機能を知ることでゲノムの恒常性維持の機構への理解が深まり、増幅遺伝子を減少させる新たな癌治療の可能性を開くことができる。BHLHE41の肺腺癌細胞での発現は患者の予後良好と関連した。BHLHE41は肺腺癌細胞にオートファジー細胞死を誘導して抗腫瘍作用を持つと考えられ、新たな治療方法に展開できる。また、BHLHE41はがん遺伝子MYCが誘導する遺伝子を発現を抑制することから、BHLHE41の研究はMYCの抑制を介した癌治療の端緒となることも期待できる。

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公開日: 2023-01-30   更新日: 2025-01-30  

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