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2020 年度 研究成果報告書

大腸がんの進展に伴う細胞多様性の変化

研究課題

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研究課題/領域番号 19K22570
研究種目

挑戦的研究(萌芽)

配分区分基金
審査区分 中区分50:腫瘍学およびその関連分野
研究機関公益財団法人がん研究会

研究代表者

八尾 良司  公益財団法人がん研究会, がん研究所 細胞生物部, 部長 (80291095)

研究期間 (年度) 2019-06-28 – 2021-03-31
キーワード患者由来オルガノイド / 大腸がん / 転移・再発 / がん幹細胞
研究成果の概要

大腸がんは転移・再発を生じることにより治療が著しく困難になるが、その分子機構や病巣間の違いは十分に明らかにされていない。本研究では、転移・再発に伴う細胞多様性の変化を明らかにするために、同一患者に生じた原発巣、転移巣、再発巣から患者由来オルガノイドを樹立した。1細胞発現解析の結果、転移に伴い、幹細胞様および分化細胞様の細胞集団が減少していることが明らかになった。さらに、OLFM4ががん幹細胞マーカーとして同定され、原発巣ではOLFM4陽性細胞がオルガノイドの再構成に必須であるのに対し、転移巣では不要であった。以上の結果から、転移に伴う細胞多様性の変化と生物学的意義が明らかにされた。

自由記述の分野

細胞生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

がん組織を構成する細胞多様性は、転移・再発過程に関連する重要な要因であるとともに、化学療法に対する抵抗性の原因であることが知られている。
本研究では、独自に同一患者の原発巣、転移巣、再発巣からオルガノイドを樹立し、解析を行った。1細胞解析で幹細胞マーカーとして同定されたOLFM4は、マウス小腸組織の幹細胞マーカーであるLgr5のサロゲートとして報告がある。さらに転移に伴い、細胞多様性が変化し、OLFM4陽性細胞の生物学的機能にも差があることが示された。進行大腸がんに病巣間の不均一性が存在することは、今後の大腸がん患者の層別化や多剤療法の開発などへの貢献が期待される。

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公開日: 2022-01-27  

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