研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果により、根本的な治療法がないトリプレットリピート病でのリピート結合分子による異常伸長リピートの短縮治療が可能であることが示された。これは生体に備わるDNA修復機構を制御して疾患の根源的な原因を断つ究極の治療アプローチであり、ハンチントン病、脊髄小脳失調症1,2,3,8,17型、DRPLA、DM1といったCAG/CTGリピート異常伸長が原因となる疾患すべてに治療効果が期待でき、高い汎用性を有する。また、リピート結合性低分子は、非B型DNAへ特異的に作用するため正常DNA構造に影響する懸念はなく、次世代の創薬として、核酸を標的とする低分子による「低分子核酸創薬」研究への発展も期待される。
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