腸管内でのTregの動態や機能制御を詳細に1細胞レベルで解析した研究はない。また、潰瘍性大腸炎患者では粘膜内Tregは健常腸管と比してTregが増加していることが報告されている。一方で、本患者で腸管炎症の慢性化・上皮修復不全を示す。これは潰瘍性大腸炎ではTregの分化・機能異常ではなく、局在異常により、上皮修復を効率的に行えていない可能性を示唆している。Tregの消化管疾患時における動態を解析するため、本研究では IVMを用い、in vivoモデルでの炎症時におけるTregの腸管粘膜内局在(粘膜固有層or腸管上皮間)、粘膜固有層-上皮間の相互移行の頻度や移行の動態を検討した。
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